全体講評
一昨年まで10年間続いた「むしむし写真コンテスト」に代わり、昨年度より新しく「むしむし動画コンテスト」に生まれ変わりました。
今年度は、写真コンテスト時代に比べると少なく感じる応募状況でしたが、写真コンテストも10年かけて皆さんの協力のもと発展してきた結果です。これからも皆さんと共に発展させていきましょう。
今回、残念ながら最優秀賞は該当作なしという結果になりました。その理由として、突出した動画作品が見られなかったことに尽きますが、今後のために動画作品の目指すべきポイントを挙げてみましょう。
まず、昆虫館主催のコンテストですから、もう少し昆虫の生態にアプローチしたコンテンツが観たかったというのが正直な感想です。例えば、1種類の昆虫だけにスポットを当て成長段階を追う、あるいは繁殖行動などひとつのシーンを徹底的に追うというのもありでしょう。あるいは、擬態や捕食など、特定の行動を複数の種で比較するなどをテーマにしても面白いでしょう。
次に、ストーリーが欲しいですね。90秒という制約の中で難しいと思いますが、起承転結のような展開を観せられれば理想です。延々と同じようなシーンを並べては、観る側はすぐ飽きてしまいます。さらに補足すれば、ワンシーンは最長10秒を目処にして、なるべく変化を感じられるシーンをテンポよく継ないでいくと、観ていて心地よい作品になるでしょう。
また、応募要項に注意があるにも関わらず、明らかに人工飼育下の撮影もありました。中には、行動を手で制止・誘導しながらの撮影もありました。また、規定のファイル形式以外での応募もあり、対応できませんでした。撮影・応募前に、応募要項を今一度ご確認頂きたいと思います。
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